本邦の大学等を卒業した留学生による起業促進について(法務省)
(http://www.moj.go.jp/content/001333195.pdf)より抜粋
令和2年11月20日より、本邦の大学等を卒業又は修了した留学生による起業活動を促進するため、本邦の大学等を卒業又は修了した留学生が,卒業又は修了後等も引き続き起業活動を行うことを希望する場合、在留資格「特定活動」によって起業のために最長2年間の在留を認める措置が開始されました。
これまでも外国人留学生が卒業後に起業することができなかったわけではありませんが、そのためには原則として、在留資格「経営・管理」が必要であり、その要件として、①事業所の確保及び②日本に居住する常勤職員2名以上または資本金等が500万円以上という、厳しいハードルがありました。
本措置が開始したことによって、卒業から起業までに2年の猶予を得られることになり、在学中から継続してこの間にもヒトとカネを集めることができるようになります。
詳しい要件、提出資料については法務省ウェブサイトにて確認できます。
ちなみに、外国人留学生数については、ここ数年で倍増しています。
政府は、2012年に閣議決定された、2020年までに外国人留学生を14万人から30万人へと倍増させるというKPIを実現させて、2019年5月1日時点で留学生総数を312,214人(2020年4月22日文部科学省公表)まで増やしました。コロナ禍での落ち込みは予測されるものの、高度外国人材の受入促進の施策は引き続き推進が予定されているので、今後も留学生数は伸び続けていくでしょう。
「外国人留学生在籍状況調査」及び「日本人の海外留学者数」等について(文部科学省)(https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ryugaku/1412692.htm)より抜粋
「令和2年度革新的事業活動に関する実行計画」成長戦略閣議決定(令和2年7月17日)
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/)より抜粋
以上のとおり、外国人留学生の起業のハードルが下がる一方で、その母数は増え続けていきます。さらに、コロナ禍での就職難や帰国難も相俟って、国内での起業志向は強まっていくとも思われます。在留資格「特定活動」「経営・管理」のニーズの高まりとともに、株式会社・合同会社・その他法人設立のニーズも増加していくことでしょう。弊所でも万全のサポート体制を敷いていく心算です。