商業登記で利用可の電子証明書・電子署名の一覧と付与できる添付情報についての整理

(本記事は令和3年2月15日以降の改正商業登記法等施行後の内容です。)

商業登記のオンライン申請や印鑑証明書の請求で利用できる電子証明書・電子署名サービスの一覧と、それぞれがどの添付情報に利用できるのかを表にまとめました。

表中、添付情報(オンライン申請時に添付するPDFファイル等)を、委任状・添付情報(要実印)・添付情報(その他)の3種類に分けています。添付情報(要実印)は、法令上、添付書面に市町村の印鑑証明書が必要とされているもの(代表取締役選定書面等)等を指し、添付情報(その他)は委任状と添付情報(要実印)以外の書面を指します(本ページ下部に詳述、具体的書面を列挙しています)。

*1 商業登記電子証明書

商業登記規則第33条の8第2項に規定する電子証明書を指します。管轄登記所またはオンライン請求で取得します。
関連記事▶商業登記電子証明書とは商業登記電子証明書の取得商業登記電子証明書による電子署名

*2 マイナンバーカード

マイナンバーカードに格納される公的個人認証サービス電子証明書を指します。電子署名等に係る地方公共団体情報システム機構の認証業務に関する法律(平成14年法律第153号)第3条第1項の規定により作成された署名用電子証明書をいいます。
関連記事▶マイナンバーカードでPDFに電子署名する手順(「Adobe Acrobat DC」「PDF署名プラグイン」利用)

*3 特定認証業務電子証明書等

電子署名を行った者を確認することができるものとして法務大臣の定める電子証明書をいいます。表中、省略していますが、官職証明書「政府認証基盤(GPKI)発行の官職証明書」「地方公共団体組織認証基盤(LGPKI)発行の職責証明書」・指定公証人電子証明書も③の分類に含まれます。

*4 その他

商業登記規則102条5項2号に規定する法務大臣が定める電子証明書を指します。
なお、④の各電子署名サービスについては下記の電子証明書(カギ括弧内)を使用しているものに限られます。

(事業者署名型等)令和3年5月10日更新
1.「Cybertrust iTrust Signature Certification Authority」(サイバートラスト株式会社)
 ▶クラウドサイン(弁護士ドットコム株式会社) ▶Great Sign(株式会社TREASURY)
2.「セコムパスポート for Public ID」(セコムトラストシステムズ株式会社)
3.「DocuSign Cloud Signing CA-SI1」(ドキュサイン・ジャパン株式会社) ▶EU Advanced(ドキュサイン・ジャパン株式会社)
4.「Intesi Group Advanced Cloud Signature CA」(INTESI GROUP S.p.A.) ▶Adobe Sign(アドビ株式会社)
5.「GlobalSign GCC R6 AATL CA 2020」(GMOグローバルサイン株式会社)
 ▶電子印鑑GMOサイン(GMOグローバルサイン・ホールディングス株式会社) ▶WAN-Sign(株式会社ワンビシアーカイブズ)
 ▶クラウド契約管理Sign(ラディックス株式会社) ▶OneSpan Sign(OneSpan Japan株式会社)※氏名を確認できるもの
 ▶みんなの電子署名(株式会社ベクター)▶電子取引サービス@Sign(三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)
 ▶かんたん電子契約 for クラウド(セイコーソリューションズ株式会社)
6.「JCAN Public CA1‐G4」(一般財団法人日本情報経済社会推進協会)
 ▶CONTRACTHUB@absonne(日鉄ソリューションズ株式会社)
7.「NSSOL e-Contract-CA-G1」(日鉄ソリューションズ株式会社)
 ▶CONTRACTHUB@absonne(日鉄ソリューションズ株式会社)
8.「Enterprise Premium Public CA」(三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)
 ▶電子取引サービス@Sign(三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社)

参考:電子証明書の取得(法務省)

*5 Adobe Signの価格

Adobe Sign(小規模企業版)の価格(税込/2ユーザー以上)です。ただし、1ユーザーのAdobe Signであれば、Adobe Acrobat DC(有償)のサービスに含まれており利用できます。なお、上述のとおり、商業登記で利用できるAdobe Signは、電子証明書「Intesi Group Advanced Cloud Signature CA」を利用した電子署名に限られますのでご注意ください。詳細はAdobe社にご確認ください。

*6 添付情報(要実印)

*6 添付情報(要実印)とは、押印した印鑑につき市町村長作成の印鑑証明書が必要とされているもの(認証者の認証が必要とされているものを含む)を指します。

すなわち、添付書面を提出する際に個人の印鑑証明書が必要とされるものが主であり(商業登記規則61条4〜6、8項等)、代表取締役選定時の取締役会議事録(取締役会非設置の場合は互選書、株主総会議事録)や代表取締役の就任承諾書(取締役会非設置の場合は取締役の就任承諾書)、辞任届(印鑑提出者、印鑑提出していない場合は代表者)等を指します。
(社団・財団の場合も同様。代表取締役を代表理事、取締役を理事、取締役会を理事会に読み替え)

なお、代表取締役選定(再任含む)の書面(取締役会設置の場合は取締役会議事録、非設置の場合は取締役互選書・株主総会議事録)であっても、変更前の代表取締役以外は④のクラウドサイン等で電子署名し、変更前の代表取締役のみが③の商業登記電子証明書やマイナンバーカードの当事者署名型で電子署名すれば足ります。

関連記事▶代表取締役選定の取締役会議事録等への電子署名の種類につき

また、認証者の認証が必要なものとして、株式会社設立登記申請時の定款(公証人の認証済み)も本分類に含まれますが、公証人の認証による電子署名が付与されているので、重ねての電子署名は不要です。ただし、設立登記の前段階の、公証役場へ提出する電子定款の認証時には、電子署名(商業登記電子証明書、マイナンバーカード、セコムパスポートfor G-ID、電子認証サービス(e-Probatio PS2))付与の必要があります。

*7 添付情報(その他)

*7 添付情報(その他)とは、委任状および上述の添付情報(要実印)以外のものを指します(下記例示)。

・株主総会議事録、取締役会議事録・決定書(代表取締役選定時を除く)
・総社員同意書、業務執行社員決定書(合同会社)
・取締役の就任承諾書(取締役会設置会社)

・代表取締役の就任承諾書(取締役会非設置会社)
・監査役・会計参与・会計監査人の就任承諾書
・社員・代表社員の就任承諾書(合同会社)
・株主リスト
・資本金の額の計上を証する書面
・払込みがあったことを証する書面
・本人確認証明書(運転免許証の写し等)
・募集株式の引受けの申込みを証する書面
・募集株式の総数引受契約を証する書面
・株式申込証の添付省略の代表者証明書
・募集新株予約権の引受けの申込みを証する書面
・募集新株予約権の総数引受契約を証する書面
・新株予約権の行使があったことを証する書面

・債権者に対して各別の催告をしたことを証する書面

参考:
法務省:商業登記規則が改正され,オンライン申請がより便利になります(令和3年2月15日から)
商業・法人登記事務の取扱い(令和3年1月29日法務省民商第10号通達)

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